赤ちゃん・子供の便秘について

便秘で悩んでいる人は全国津々浦々で良く見かけます。しかし、それは何もダイエットをがんばる女性やデスクワークの多いオフィスワーカーに限ったことではありません。
子供にも便秘に悩む方は大勢存在するのです。ここでは、そんな子供の便秘をご紹介していきます。

 

未発達な子供には便秘が多い

一見よくうんちやおしっこなどとかかわりの深い子供には、便秘が無縁であると考えがちです。しかし、未発達であるからこそ、子供の便秘は置くが深く、そして危険であることもあります。多くの子供は、思春期を迎え身体の機能が成長するまで腸内の環境も未発達であることが多いのが現状です。

 

遺伝学的にいうと、女性よりも男性のほうが病気にかかりやすく、身体が虚弱であることのほうが多いものです。そして、その兆候は、子供に直に現れがちです。ひとつは、腸内細菌がうまく働いていないケースです。生まれたばかりの胎児は自分の腸内細菌をもっていません。

 

つまりまっさらな状態であるといわれています。このため、さまざまな食べ物に対しての耐性がないばかりか、まだ十分に消化機能も発達していないため、下痢や便秘といった症状を起こしがちです。通常、母乳や生後口にする食物から徐々にその免疫機能と腸内細菌環境を1から作り上げていくのが子供なのです。

 

したがって、母乳で育てられていない幼児は、他の子供と比べて胃腸が虚弱である可能性は非常に高く、頻繁に不調を訴えがちであるといえるでしょう。ふたつめに、排泄の問題があります。生まれたばかりの胎児は自らトイレに座って排泄をすることができません。

 

成長して幼児になっても、特別なトイレットトレーニングをうけていない子供は、排泄が自立しないケースもあり、人間というのは概して手がかかる生き物であるといわれています。免疫機能を高めることには、適度に外界と接触をはかる生活環境、そして過度に清潔・抗菌にこだわらず、適度な衛生環境での食事や生活が大切となります。

 

こうした環境を用意することによって、身体の免疫機能や消化機能にも耐性が着いてくることが判っており、ひいては強い子供の身体を作り上げることができます。また、トイレットトレーニング中の子供に関しては、本人が訴えていなくても一定感覚でトイレに誘導してあげることが大切です。

 

こうすることによって、うまく排便兆候を認識できない子供であっても、適切に排便により老廃物を処理することができるため、便秘を防ぐことができるでしょう。






子供ならではの重大な疾患がある

それでも便秘がひどい場合、もしかしたら重大な問題を孕んでいる可能性があります。乳幼児の疾患の中で有名な腸疾患が腸閉塞、腸重積、そしてヒルスシュプリング症です。腸閉塞や腸重積は子供でなくても起こりますが、中でも子供にその頻度が多いことはあまり知られていません。子供はまださまざまな身体の組織が未発達であるということは述べました。これは言い換えれば、まだ一つ一つの組織が柔らかく、未発達であるということです。

 

腸においてもそれはいうことができ、よく腸の中に腸が埋もれてしまったり、ねじれてしまったりといったことが起こりやすいといえます。こうした場合、言葉も未発達な子供は自分の状態をうまく説明できないことも多く、重症化してから発見されることがあります。

 

また、特に乳幼児で便がでない、ということに関して言うと、先天的に腸の通り道が閉鎖、または不完全に開通した状態であることも考えられます。この場合、激しい腹痛や腹部の膨満、口からの逆流などがかんがえられ、放っておくと死にいたる怖い病気でもあります。

 

こうした先天性疾患は早期に手術による改善が必須となっており、発見しやすいのは他でもなく多くの時間をすごす母親であることも多いものです。なかなか便秘が改善しない、他の症状が見られてきた場合には、一度迷わずに医療機関にかかることが重要といえるでしょう。

 

子供であるからこそ、便秘が非常に危険な状態である可能性が高いことが理解いただけたでしょうか。未発達な子供であるからこそ、大人がしっかりとサポートしてあげる必要がありますね。